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◾️はじめに
こんにちは、皐月紫音です!
突然にはなるのですが、新しい取り組みとして私のレトロ喫茶を巡った体験、そしてそこで読んだ本の感想を紹介するマガジンをnote上で始めたいと思います。
というのも私のたくさんある趣味のうちの一つがレトロ喫茶巡りでして、まずは記事を書くことでお店を応援したいという気持ちがあります。
訪れる度にレトロ喫茶というのは様々な新しい発見があったり、自発的に思考を整理する機会にもなるんですね。
そのときに何を考えていたかというのは、どこかに書き留めておきたいと思いました。
ただ、レトロ喫茶を紹介するような記事なら他にもありますし、どうせならばそこに自分だからこその付加価値を付けたいと思い、本を一冊そこで読んで紹介したいなと考えて「一杯一冊」というサブタイトルも付けさせていただきました。
こちらの記事にも書いているのですが、私は自分でも創作活動をしているので、もともとコンテンツの分析というのはしてしまう癖があります
それを残すことは自分の役にも立てば、ときには誰か別の人の役にも立つこともあると思います。
もちろんネタバレは極力控えますので、読んでくださる皆様にも素敵な縁があれば嬉しいです。
それでは早速第一弾として、今回は埼玉県は浦和にあるレトロ喫茶「砂時計」さんに行ってきました!
◾️情緒あふれる埼玉の大都市「浦和」
埼玉は生まれてから私がずっと住んでいる街でして、なんなら今は別のところに住んでいますが生まれたのは浦和でした。(と言っても本当に生まれただけです 笑)
観光地としては秩父や川越も有名ですが、埼玉の二大都市といえば「浦和」と「大宮」になります。
浦和は行政と歴史の街、大宮は商業・歓楽街といった感じですね。
私は一応かなり大宮寄りのエリアに住んでいますので、ほとんどの用事というのは大宮で完結してしまうために浦和はわざわざ足を運ばないといかない街です。
ただ、好みで言えば私は断然浦和派です。
東京の街に例えるなら浦和は神田・御茶ノ水、大宮は新宿・渋谷といえばわかりやすいかと思います。
駅を出てすぐ広がるこの景色が、本当に浦和という街を表していますね。

こういう感じのお店は中に入ろうとはあまり思わないのですが、外から見るのは好きです。
駅の近くには伊勢丹・PARCOがあるので買い物には困らないでしょうね。
そしてPARCOの8階には「中央図書館」というさいたま市最大の図書館があります。
こちらも近くに行く用事がありましたら、ぜひ寄ってみてください。
それでは前置きが長くなりましたが、砂時計へと行きましょう。
◾️いざ砂時計へ
今回の目的地である砂時計は伊勢丹がある浦和駅西口から長く見積もって徒歩15分ほど。
はじめて行く方はちょっと迷うかもしれません。
そんなときは、うらわ美術館が中にある浦和センチュリーシティが目印になります。

そういえば、うらわ美術館って多分小学生以来行ってないのですよね。
今度行ってみようと自分の心のメモとここに書いておきます。

こちらはすぐ近くにある「浦和諸聖徒教会」。
ロゴが、かっこ良すぎるんだよなぁ…(現役厨二病)。
そんなこんなで目的地の砂時計に到着しました!


隣にある緑の屋根の店の間違えないように。
ここも毎回、行こうと思うのに忘れてしまう老舗の洋食屋さんです。(この日も昼ごはんを食べてしまった…)

プレートのこの雰囲気好きだなぁと思いながら入店。
店内の雰囲気はこんな感じです。



ナチュラルな北欧風っぽい雰囲気の店内。
そのなかに浦和レッズのポスターや埼玉県のマスコット「コバトン」のぬいぐるみなどが置いてあるのが地域と密接に結びついている純喫茶だなぁという感じです。
真っ直ぐ細長い店内で席数はあまり多くありません。
ちなみに上の写真にもPayPayのマークがありますが、この店の最大の特徴がキャッシュレス対応なんですよね。
PayPayのみならず主要なキャッシュレス手段にはほとんど対応してます。
これは浦和エリアや大宮エリアまでふくむレトロ喫茶でも、相当珍しいですし他にパッと思い当たる店がないです。
お客さんはちょうど私だけ。
快活な感じの女性店主が積極的に話しかけてきてくれました。
店主さんとの雑談もレトロ喫茶の魅力の一つですが、私は自分から話しかけることは基本ありませんので、向こうから来てくれるのは嬉しいですね。
そしてメニューを考えていたのですが、すかさず今日のおすすめを押されて思わずそれにしてしまいました。
こういうことありますよね…。(嫌ではないのです)
ちなみに本日のすすめのモカブレンドとスフレチーズケーキは以前に来たときに頼んだのと同じだったのですよ。
今回はデザートならTHE喫茶店なプリンが食べたかったのに!
まあそれは次頼みましょう。
そんなこんなですぐにモカブレンドとスフレチーズケーキが到着し、店主さんと雑談しながらいただきます。


コーヒーはすっきりとした味わいにほど良い苦味があって良き。
スフレチーズケーキは優しい甘さで嫌いな人誰も居ないだろうなって味です。
私的にはチーズケーキはニューヨークチーズケーキ信者なのですが、たまにはこういうのも良いですね。
お皿のチョイスも素敵だと思います。
店主の女性とは浦和という街について、いろいろとお話しさせていただきました。
キャッシュレス決済を導入してる店は本当に珍しいですけど、「やっぱり外国人のお客さんが多いのですかと尋ねると、海外の観光客は浦和になんか来ないよ。PayPay入れたら引っ込みつかなくなって他にも全部入れただけ」とのこと。
浦和素敵な街だと思うのですが、大宮やクレヨンしんちゃんで有名な春日部の方に外国の方は行かれるようですね。
私は昔からずっと海外志向で、もちろん規律は必要だけど外国の方には心からウェルカムという立場です。
ですから浦和のような素敵な街の魅力は広がってほしいという想いはありつつ、この街はこのままひっそりとゆっくりしているのが良いなとも思うのでした。
ちなみにこの店主さんは二代目らしく、まだお若い方でしたが、浦和に多くあるレトロ喫茶の店主さんは高齢の方も多いとのこと。
ずっと続けてほしいとは思いますが、何より後継者の方が居ないですからね。あとは建物の老朽化などもあります。
私もいくつかあるお気に入りの店などは行けるうちに行っておかないと。
二時間ほどお邪魔させていただき店主さんに別れを告げて退散。
帰りには偶然見かけた和菓子屋さんでクリームどら焼きを。


良い時間を過ごさせていただきました。
というか初回だったり、馴染みの街だったり、店主さんが予想以上にコミュ力の高い方だったりが重なってかなり長くなってしまったのですが、この後で本の紹介するのです…?
まあ、そういうマガジンなのでやりましょうか。
今回読ませていただいたのは遠藤文子先生の『サラファーンの星I 星の羅針盤』という作品です。

最初に五段階評価から入らせていただきますが、あらかじめ二点伝えさせていただければと思います。
まず本作は4部構成で全5巻完結となります。
あくまでこれは一巻を読んだ上でのみの評価ということをご理解いただければと思います。
最終巻を読んだら再度、評価を別の記事で出すつもりでいます。
そしてこれはあくまで私の主観による評価ということです。
当然、他の方が読めば全く違う感想にもなるはずですから、あくまで参考にお願いします。
では、前置きが長くなりましたが本作の私の評価はこうなりました!
おすすめ度 2.5〜3
私の好き度 3.5
気持ち的には、すごくすごくこういう作品好きです!
お世辞とか抜きにして、こういう作品がもっと出版されて行って日本のファンタジー界を盛り上げてほしいなと心から思います。
ただ、硬派なファンタジーが好きな人の中でさえも刺さる層があまりにも限られていることから、手放しにおすすめするのは難しいかなと感じました。
そのためにおすすめ度は現状低め、私の好みを加味にしてのこの数字です。
ここら辺に関しては作品紹介をした後に書きたいと思います。
まずは軽くあらすじを紹介していきます。
世界にはかつて七つの国があった。
人間の国が六つ、残る一つは〝フィーン〟(簡単に言えばエルフみたいなもの)の国。
そのうちの七国家の一つである『ギルデア』の王子ダイロスが、フィーンの宝を盗んだ。その宝こそが、「サラファーンの星」(さまざまな呼び名が存在)。
ダイロスはサラファーンの星によって生み出した剣の力で不死の軍勢を作り、国を掌握し自ら皇帝を名乗り世界へと宣戦布告する。
七つの国の一つである『テス』で暮らす少女リーヴの家族は、父であるヒースのみが対ギルデア連合軍に兵士として参加し、残りの家族は母の兄が居る小国『リーヴェイン』へと逃げることになった…。
と、これがあらすじでありプロローグと言える部分です。
本当にTHE創元社という感じですね。
『指輪物語』のような雰囲気を感じると思った人も多いかと思いますが、まさに著者の遠藤文子先生は『指輪物語』を最も影響を受けた作品に挙げております。
フィーン、不死の軍勢の設定に関しても指輪物語をモデルとしていると、あとがきで公言されてました。
それでは作品のレビューに入らせていただきます。
前提として私は、この作品をできるだけ多くの方に読んでほしいと思っているほど魅力的に感じていますし、個人的にはかなり読んで得るものがありました。
ただ、だからこそ最初に懸念点から書きたいと思います。
まず感じたのは、この作品は魅力が通じる前に挫折してしまう人が少なからずいるのではないかということです。
とにかく維持率が正義でPVを稼ぐことに特化したいわゆる「なろう系」の流儀の真逆を行っている小説なんですね。
地図や暦の独特な名前や由来など、壮大な世界観の説明から入り、そして先ほど書いたあらすじ=プロローグ。
この時点で本当にファンタジーを好きな人以外はふるい落とします。
ただ、もともと読者的にはそういうファンタジーだよね!と、多くの人の中では手に取った時から期待値調整ができているので、ここまではそんなにマイナスになる要素ではありません。
問題はここからでして…。
著者の方は、おそらくこの一巻目を大きな序章と考えて作ったのではないかと思います。
壮大な本編に向け、それぞれの人物の物語が動き出した…のような感じですね。
ただ、そのために一巻を通して、読者はここに注目してほしい!というポイントが示されてないのですよ。
主人公…のはず(群像劇なので)の純朴な少女リーヴは、あらすじのような事情があって、小国リーヴェインにある「サンザシ館」と呼ばれている叔父のダン(結構な身分)のもとに逃げてきます。
その後、あんなことになってしまったけどこれからどうなるの…?と、読者側としては気になるモードになっているのですが、がっつり田舎のスローライフが始まって、ずっと枝葉松葉の本筋には程遠いエピソードが展開されていきます。
たまに戦況など世界の動きに関する情報が入ってくるものの、ほとんどリーヴたちの周りでは動きらしい動きはありません。
じっくりと、リーヴたちの周りの人間関係が描かれたり、このファンタジー世界のことが小さな伝承や偉人の話、植物の知識などから語られたりします。
そして、ただでさえ用語やら人名で覚えることが多いのに、「あの家の〇〇さんは子供を失ってて…」やら、この村には天気予報を外す名物お爺さんが居て…みたいな小話まで容赦無くどんどんと展開されていくという。
一応、後から関係してくるものも中には結構あります。
ただ感覚としては、軌跡シリーズとかテイルズシリーズみたいなゲームやったことある人ならわかると思うのですが、本編をなかなか進めずにずっと街でモブと話している状況が続いてるみたいな感じですね。
ちなみに私は全部のモブの話とか拾わないと、気が済まなくて先に進めないタイプです。笑
軌跡シリーズとかは、ほんとモブが生き生きしてて良いですよね。
と、話がそれましたけど、そういうとにかく読者に脳のカロリーを使わせる上に気が長い人じゃないと読み進められない作品です。
ちなみに先に言っておくと、この作品は群像劇です。
先ほども書きましたが、特に一巻はそれぞれの主要キャラクターの話が動き出す話ですので、リーヴたちの周り以外でもドラマが同時進行していき、視点がどんどん切り替わっていきます。
映画で言えば「ラブ・アクチュアリー」とか「ノエル」みたいな感じに、一方そのころこちらでは…みたいな感じで主人公が切り替わっていきます。
いや、もうね…。
正直に言えば「ゲーム・オブ・スローンズ」大好きだった私も過去に一度、本作はリタイアしています。
本作を買ったのは2023年なのですが、さすがに本筋と違う話が長すぎる〜!と思い、一度寝かせてからそのままでした。
ただ、今回久々に王道ファンタジーが読みたいなということで再読。
前回躓いたところの先まで読んでいくと、不思議と脳内で情報の取捨選択が勝手にされていき読めるようになっていきました。
それどころか、むしろ良い部分に目がいくようになるのですよね。
第一に遠藤文子先生の文章力・表現力がとんでもなく高いのですよ。
そして、ファンタジー好きが好むツボを心得ているので、読んでて「うわ〜、良いなぁ」となるのですね。
引き合いに出すのはよくないのでしょうけど、やっぱり「なろう系」とかのファンタジーっとかは、物語としての出来は良くてもこの感覚を味わえたものはないのですよね。
あくまでファンタジーは背景であって、重要なのはそこじゃないという認識が作者にも読者にもあると思います。
ただ、ここでも注意が必要なのは遠藤文子先生が力を入れるのは、ロマンスファンタジー部分的な映写、自然の神秘、細かな人間ドラマや言葉の言い回しみたいな部分、性による区別はあまりすべきではないかもしれませんが女性的な部分です。
竜!騎士!みたいな男の子が憧れるヒーロー的なものを好む人には、多分本作はあまり向いてないのかなと思います。
私が憧れるのは、前者に近いので好みにがっつり刺さった感じです。
この表現力や文章力、細かな部分での映写能力は本当に見習いたいなと思いまして、私は今まで野村美月先生の文章や表現が理想だったのですが、あれはちょっと芸術性が高過ぎて、再現性やジャンルの近さという点でもこれからは遠藤文子先生を目指そうかなと今考えています。
小説を自分で書く人ならディテールにこだわりすぎるのは良くないというのは理解されてる人も多いと思いますが、ただここまで徹底的にディテールを詰められると脱帽するしかないですね。
まとまりもなければ、本編についてもほとんど語ってない私の思考を書き出しただけのレビューになってしまいましたが、そろそろ長くなり過ぎたので閉じようと思います。
全体としては雰囲気はファンタジーが好きな人にとっては、超一級品で著者の方の実力は本物だと思います。
そして兎にも角にも、舞台は整ってそれぞれのキャラクターも動き出して、ここから先にとっても期待したいなというところでした。
余談ですが、この方は20年以上前に遡らないと出版作がほとんどなく、それもごくわずかです。
それもそうで、この作品を書くためにさまざまな経験を積んでこられて、書き上げるのに20年以上を要したのだとか。
こういうのほんとかっこいいなぁと…。
私もそんな自分の人生=この作品
そう自信を持って言える作品を生み出してやりたいですね。
それではまた次回お会いしましょう!
今回紹介させていただいた作品が気になった方はぜひこちらから!